薬剤から生き抜いたウイルスは、 コピーミスから出来上がった異質な存在。 まさに無敵に近い状態で増殖し続けるのです。 ウイルスは「たかり」をくりかえすのではなく、 たびたび「たかる」先をかえて引っ越しをするのです。 今まで住んでいたホスト細胞と 引っ越し先のホスト細胞の間で、 遺伝子の交換が起きてしまいます。 人の体内で人と鳥のウイルスが共存し、 中間体のウイルスが発生するルートだ。 人もまた大量の飛沫を吸い込むなどすると、 普通はかからないはずの鳥インフルエンザウイルスに感染する。 すると体内で鳥と人のウイルスが交雑し、 両方の形質を備え、人に感染するウイルスが誕生するわけだ。