資格をもっているだけでは、食べていけない
藤村正宏さんのメールマガジンです。
引用がOKですので
載せておきます。
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先日、ボクのお弟子さん
大阪の税理士の山本泰三氏と話していました。
でも夢がかなったと思った瞬間、
それが手の指の隙間から、
ボロボロと落ちていった。
「資格を獲るために勉強しているものですから
資格そのものが目的になってしまって、
それ以外のことは、まったく勉強しないんです。
資格さえあれば、自然にお客さまがやってきて
食べていけるって、本気でそう思っていました」
彼は「手段」と「目的」を取り違えてしまったんです。
税理士になること自体を「目的」にしていたら
限られた前提条件のもとでしか役に立たなかった。
どういうことかというと……
条件:1 父が税理士を勧めた頃の好景気が続き
条件:2 顧客がどんどん増えて
条件:3 業務は申告書を書く、税金を計算することだけで儲かる
条件:4 妻は夫の目的を支えることが当然
だから、父は僕が税理士になることを目的としてしまった。
そして、僕もそれを受け入れていたのではないか。
当たり前ですが、こんな勝手な前提条件は長続きしませんし、
現在は完全に崩壊してしまっています。
おそらく多くの会社で、安価で正確な会計ソフトを入れていると思います。
だから、申告書を書いたり
税金を計算したりするだけでお金を儲けている税理士は、
今、ほとんどいなくなりました。
今、儲けることは「目的」ではなく「手段」なんだ。
人の役に立って、幸せであり続けることを感じる心が大切なんだ。
ときどき、ボクたちは自分の人生の中で
「手段」と「目的」
を取り違えてしまうことがある。
誰にでもあることです。
だから気をつけなければならない。
それを取り違えると、
夢がかなったように思えて、それが不幸のはじまりになったり
悲しい結果を招くことがある。
仕事に箔がつくから、本を出版したい。
これは「手段」です。
そんな本は面白いわけがありません。
本そのものが「目的」になっていなければならないからです。
伝わってますか?
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