死ぬ前に観たい映画は『スタンド・バイ・ミー』です

クリスを演じるリバー・フェニックスは
この作品しか当たり役が無い。

DVDを再生するたび、
死体探しの旅に出かけ、
故郷の町に帰り、
子供から大人に成長する。

若くして亡くなったが
作品の中で生き続けている。

特に好きなのが帰り道のくだり。

町が小さく見え、
それぞれが別の道を行く。

不思議な事にこの映画は
観る年齢によって味わいが変わる。

初めて観たのは中学生の頃で、
特に意味は分からなかった。

30を過ぎて観直すと、
実に素晴らしい内容だと理解する。

死を通じてどう生きるべきか
を教えてくれる。

数多く映画を観てきたが
死ぬ前に一本だけ観られるとしたら

間違いなく『スタンド・バイ・ミー』
と自分は答える。

だが最近の若い世代には通じないらしい。 

ゼミでスタンドバイミーのあらすじを紹介した
私大の教授は失笑する学生ばかりだったことに驚いていた。 

十年近く前、精神科医の芳川さんが
学生に調査した内容を思い出す。 

「感動の押し売り」「死体探しの冒険をする自分に陶酔していて不愉快」
などと否定的な意見が多く、 
内容に共感できると答えた学生は百人のうち二人だけだったという。 

どうりで成功者は少ないはずです。
まあ、それも仕方ないですね。


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