孤独な人生を送っていた自分に あるものまね芸人さんが声をかけてくれる。 「まあ、辛いやな。 普通の人と違う生き方は。 しかもだ、その普通の人から 芸を見せてお金を貰わないといけないし。 悪酔いした客にやじを言われた事もある。 ビール瓶を投げつけられた事も もちろんあるよ。 そうした中で、お客に拍手を貰うのが 嬉しいんだよ。 苦味あってこその甘み。 芸人も微糖コーヒーやな でもなこの古臭い下積みが 自分でも味わい深いし、 一発屋がドロップアウトする悲しさも知ってる 辛いことがないと 面白みがないんだよ ビートルズが売れない時と同じ。 どうやったら悪酔いした客にさえ 面白いと言わせられるのか 芸人の意地やな」