新聞・テレビ消滅論

努力してもなお、新聞とテレビは消滅する。

メディアは、次の三つの要素から出来ている。

内容たるコンテンツ。
その器たるコンテナ。
そして、それを「消費者」に届けるコンベア。

かつてマスメディアは、
この三つを全て抑えていた。

しかし、インターネットにより、まずコンベアの支配権を失う。
そしてYahooやGoogleといった、「増すアグリゲーター」により、
コンテナを失う。

そしてコンテナを失うことにより、
マスを維持するだけの売上げの見込みが立たなくなる。

それでは、なぜコンテナの支配権を
マスメディアは失ってしまったのか?

コンテナのコストが、劇的に下がったからだ。
かつてコンテナというのは、
「儲かるけれど、投資も大きい」ものだった。

しかし、今やコンテナのコストは下手すれば無料である。
blogを開設するだけなら無料だし、
CMSをまるがかえしてさえ、
せいぜいエンジニア/年程度の費用しかかからない。

その結果、マスメディアが持っていた、
「マスメディアに「入信」せざるものコンテント配布するべからず」
という特権が失われてしまったのだ。

「そしたらどうなる」ということだ。

マスメディアなき世界は、
「公正で迅速な報道なき世界」なのだろうか。
そんなことはない、とある学者は説く。

今まで「機関」(institution)に属していたクリエイターが、
独立(independent)するだけの話、だと。

私たちの考えるべきことは、新聞やテレビを守ることなんかじゃない。

もし新聞やテレビがくだらない記事と
俗悪な番組を垂れ流し続けているんだったら、
とっとと退場させればいいのだ。 

そのかわりに、私たち自身が一生懸命考えて、
新しいメディアを作っていけばいいのである。 

必要な情報や娯楽、そして国民として
知らなければならない重要なニュースにきちんと触れられるメディア空間。 

むしろ本来の、あるべき姿に戻るだけのである。


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