5つのアニマルスピリット
■ 1.安心
まず、人は投資を行うかどうかということを考える場合、
「それは安心か?」
という印象に大きく左右される。
また、「安心でない」ということになると、
取引も信用(お金の貸し借り)も縮小するので、
安心が損なわれた場合には、「安心乗数」が
マイナス方向に働くことによって、
経済活動の広範な縮小が起こる
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■ 2.公平
人は自分が「公平」に扱われているかどうか
ということに対して、非常に強く反応する。
第三者の行動に対しても
「それは公平でない」
と思った場合には憤りを感じ、
これが経済行動に影響する。
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■ 3.腐敗と背信
違法でないとしても相手を騙すような意図を持った行動のことだ。
法律に触れない程度の会計上のドレッシングから、
エンロンが行ったような違法で極端な利益操作までレベルに差があるが、
前者が徐々に後者に移行して、これが破綻すると、
厳しい批判に晒されるというようなことが、
現実世界では繰り返し起こっている。
「腐敗と背信」的な行動のレベルが高まるときと、
これに対する非難が高まるときがあり、
いずれも経済活動に大きく影響する。
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■ 4.貨幣錯覚
インフレ・デフレを正しく織り込まずに
名目の金額で損得を判断する現象のこと
貨幣錯覚は広範に存在し、たとえばデフレであっても
労働者は名目賃金の引き下げに抵抗する。
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■ 5.物語
人は「物語」をもとに物事を考えるという、
小説家が聞いたら喜びそうなことも言っている。
例えば、ネットバブルは、インターネットに関する
いささか行き過ぎた経済価値創造の物語による存在なしには説明できないし、
バブルの頃、多くの日本人の信念の一部だった
「土地神話」も現実に多大な影響を与えた物語だった。
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